グラフェンにおけるプラズモンと励起子

グラフェンの集団的な励起状態を調べました。グラフェンにキャリアを注入するとプラズモンが現れます。プラズモンのエネルギーや光吸収強度はキャリア密度に強く依存します。キャリアを注入しない場合、プラズモンは生じませんが、励起子的な励起状態が一粒子連続状態の下のエネルギーに現れます。


(左) 様々な電子間相互作用パラメーター(α)に対する電荷注入されたグラフェンのプラズモンのエネルギー分散関係。実線はプラズモンのエネルギ、点線はプラズモンエネルギーの長波長極限における解析解、点線は一粒子連続状態の境界を示します。色を付けた領域は一粒子模型における一粒子連続状態を示します。エネルギーと波数はそれぞれフェルミエネルギーとフェルミ波数を単位としています。

(右)様々な電子間相互作用パラメーター(α)に対する電荷注入していないグラフェンにおける励起子的集団状態のエネルギー分散関係。実線は励起子的状態、点線は一粒子連続状態の境界を示します。色を付けた領域は一粒子模型における一粒子連続状態を示します。エネルギーと波数はそれぞれパイ電子のバンド幅に対応するカットオフエネルギーとカットオフ波数を単位としています。

文献
S. Uryu, Phys. Rev. B 94, 155451 (2016); Erratum, 96, 199906(E) (2017).

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