第 4回 数学教材研究会

 

 

日時 平成24年322 日() 2時より

場所 秋田高専 テクノセンター

 

. 2時〜230分  

「固有関数の導入」 

            吉井  洋二 秋田高専 自然科学系 教授

 

 定数係数の微分方程式は、固有関 数を求めるという考えで解くことができる。例えば、熱伝導の方程式などは、変数分離法で解く必要はなく、むしろ固有関数的手法の方が明快である。この手法 は、線形代数における固有値の導入にもなるし、固有値を教えた後の応用としてもよい教材である。

  発表資料

 

 福島高専 井 川教授より定数係数常微分方程式の解の一意性を初等的に証明する方法が 紹介された。 

 

. 230分 〜320分(質疑応答10分)

「多変量解析の線形代数」 

                       佐藤 尊文 秋田高専 自然科学系 准教授

 

 多変量解析は、マーケティングに おける調査・分析の重要な道具であるが、その基盤は、本科2年生で学ぶ線形代数である.線形代数の 応用教材の1つとして、多変量解析を取り入れてみたい.

 発表資料

 

休憩(10分)

 

. 330分 〜4時30分(質疑応答10分) 

「確率できまる化学的平衡状態」 

          丸山 耕一 秋田高専 物質工学科 准教授

 

  エントロピーは状態数を表現しなお したものである。状態数は数というよりは確率である。化学反応が終息すると平衡状態となる。その状態を確率の世界から観る。

 発表資料

 

 

. 4時30分〜5時頃まで 

 全体を通して、今後の課題、討 論、交流等、そして閉会


線形代数の言葉で多変量解析を説明することの意義・有用性が議論された。 

福島高専では、本科で線形代数を4単位教えている。編入試験を意識した場合、参考にすべき点に思えた。

確率の初等的問題(カードやくじ、玉を取る問題等)が化学的平衡を理解する上で重要となることがわかった。

数学の授業での確率のあり方が問われた。

到 達度試験について福島高専と本校の現状、改善点が議論された。